夢不知

今、自分の目に見えているのは果たして夢か現実か?

筧明日葉(かけいあすは)は大学を休学し、田舎の祖父母宅へ療養に訪れていた。
人が信じられず、目の前の景色が信じられず、自分さえもわからなくなった明日葉は無気力にただ過ごしている。

そんな明日葉の前に、現れた人物。
ひとりは、幼い少年。
ひとりは、山に棲む鬼。
それから、幼いころの記憶。

どれがホンモノで、どれがニセモノか?
夢か現か―。

そして、明日葉はゆっくりと顔をあげた。

・・・目を逸らしてきた景色は、これほどまでに美しい。


※本作は二一の個人誌作品の電子書籍版となります。
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